CLAIMS
緊急医療搬送(Emergency Medical Evacuation)
緊急医療搬送とは:
緊急医療搬送とは、渡航先で重篤な病気や怪我を負い、現地の医療機関では十分な治療ができないと判断された場合に、医療設備の整った近隣国の病院や、日本へ患者を移送することです。民間航空機のストレッチャー利用や、医療専用ジェット機(エアアンビュランス)が使用されます。
莫大な費用がかかる理由
緊急医療搬送には、単なる移動費だけでなく、以下のような費用が発生するため、総額が数千万円に達することも珍しくありません。
- 特別機のチャーター費: 医療専用ジェット機を飛ばす費用。
- 医療チームの派遣費: 医師や看護師が日本から現地へ飛び、搬送中も常時管理を行う人件費・渡航費。
- 機材・座席確保費: 民間機を利用する場合でも、ストレッチャー(寝台)を設置するために6〜9席分の座席を確保する必要があります。
- 調整・手配費: 各国の航空局への許可申請、空港での救急車手配などのコーディネーション費用。
保険の重要性
これらの費用は全額自己負担となるため、数千万円の貯金がない限り、十分な補償額(無制限または数千万円〜1億円)を持つ海外旅行保険への加入が生命線となります。クレジットカード付帯保険(通常数百万円程度)だけでは全く足りないケースの筆頭です。
搬送の判断プロセス
搬送するかどうかは、現地の主治医と、保険会社が提携するアシスタンス会社の医療チームが協議して決定します。「日本で治療したい」という患者の希望だけで搬送されるわけではなく、「医学的に必要である(現地では救命できない、または適切な治療ができない)」という判断が必要です。
世界的なネットワーク
主要なアシスタンス会社は世界中に拠点を持ち、24時間体制で搬送の手配を行います。AIやリアルタイムデータを活用し、最短ルートの選定、受け入れ可能な最適病院のマッチング、気象条件を考慮したフライトプランの作成などを瞬時に行い、一刻を争う患者の命をつないでいます。