BASIC
既往症・持病(Pre-existing Conditions)
既往症とは:
既往症とは、保険加入前から患っている病気や、過去にかかっていた病気のことです。一般的な海外旅行保険では、既往症の悪化や再発による治療費は補償対象外(免責)となりますが、条件付きで補償する特約や商品も存在します。
なぜ補償されないのか
保険は「偶然かつ突発的な事故」を補償するものであり、既に持っている病気は「予測可能なリスク」とみなされるためです。糖尿病、高血圧、喘息などの慢性疾患がこれに該当します。旅行中にこれらが悪化して医師の治療を受けても、原則として保険金は支払われません。
「既往症対応(応急治療・疾病に関する応急治療・救援費用)」特約
しかし、持病を持つ人でも安心して旅行できるよう、「300万円」や「100万円」といった限度額の範囲内で、既往症の急激な悪化による治療費を補償する特約・商品が増えています。ただし、補償期間(31日以内など)や条件(医師により旅行を禁止されていないことなど)があるため、加入時の告知と確認が重要です。
告知義務違反のリスク
ネット加入などで既往症の有無を正しく申告せず、現地で発病した場合、「告知義務違反」として契約が解除され、保険金が一切支払われないだけでなく、詐欺罪に問われる可能性もあります。正直に告知し、既往症対応のプランを選ぶことが鉄則です。
高齢化社会と保険
シニア層の海外旅行増加に伴い、既往症対応へのニーズは年々高まっています。AIを活用したリスク評価により、従来は引き受け不可だった疾患でも、詳細な病状データ(服薬状況や直近の検査値)をもとに、個別に保険料を算出して引き受ける「ダイナミックプライシング」型の保険も研究されており、より多くの人が安心して旅立てる環境が整備されつつあります。